植物性料理研究家のうのゆきこです。
ここ数年、感度の高い人たちのあいだではベジタリアンが(私の知り合いで何名かはストイックなビーガンが)
このところずっとトレンドですね。ベジタリアンは世界中になんと5億人ほどいるそうです。
ベジタリアン人口の多い国は
↓
* アメリカ:2,000万
* ドイツ:800万
* イタリア:400万
* イギリス:300万
* カナダ:300万
* 台湾:300万
* オーストラリア:250万(人) ※おおよその数字です。
ベジタリアンやビーガン宣言をしたセレブリティがいることもこうしたトレンドの要因になってるといえるでしょう。
<例>
* レオナルド・デカプリオ
* ノバク・ジョコビッチ
* ナタリー・ポートマン
* アリアナ・グランデ …..(敬称略)
今年、2020年のアカデミー賞では昼食会の料理や授賞式前に出された料理がビーガン料理だったことが話題になりました。
ベジタリアンやビーガンの中には、流行に関係なくもともとベジタリアン昔からのビーガンという本格的な方もいますし、「ベジタリアンはかっこいい」「ビーガンはおしゃれ」というある種のファッションとして実践している人も少なくありません。
でも、まだ世間一般的にはベジタリアンやビーガンはトレンディなのかもしれないけど特殊な人たちという印象があるのも事実ではないでしょうか。
ベジタリアンやビーガンが世界的に増えている一方、じつはひそかにベジタリアンをやめてしまう人も少なくありません。
こっそり検索するとベジタリアンやめましビーガンやめましたという告白ブログがいろいろ出てきます。
「脱ベジタリアン」を宣言した有名人たちにはこんな人たちも。
* アン・ハサウェイ
* アンジェリーナ・ジョリー
* グウィネス・パルトロー
(敬称略)
ベジタリアン(とくにビーガン)を実践するのはけっこう大変。とくに日本ではそう。
まず、外食したくても入れる店がとっても少なく、いやでも自炊することが多くなります。
そのために食材を買おうとして近所のスーパーマーケットに行っても満足のいくベジタリアン食材やビーガンフードにはなかなか出会えません。専門の店に行くか通販に頼るしかない。最近、ビーガンのコンビニができたりしてるけどそういう店に行くしかない。
さらにもっと困るのは人間関係。
ベジタリアンやビーガンであることをカミングアウトしたらトレンディなのかもしれないけど “特殊な食習慣の人たち”という扱いになりかねないから。
友達で集まって一緒にご飯を食べることになっても自分だけベジタリアンというシチュエーションがよくあって『気にしないでね』と言っても周囲も気を遣うし自分も居心地が悪い。
家族の中で自分だけベジタリアンというのも居心地がよくありません。
そんなのがイヤでベジタリアンであることを隠さなくてもいいはずなのに秘密にして生活したりする。
そういう状態が長く続くと疲れてしまい、ある日とつぜん『ベジタリアンやーめた』『ビーガンやーめた』ということになる人も出るでしょうね。
遠慮しなくていいのに遠慮してしまう。だからやめたいという人の気持ちも分かる。
そんな中で「植物性料理」「プラントベース」という言葉はオアシスのような立ち位置になると思うんですよね。
この言葉にはゆるくてオープンなイメージがあるから。
トレンディなのかもしれないけど特殊な人たちという印象を与えることもないから。
ビーガンでなくてもベジタリアンでなくても
植物性料理を楽しめばいい。隠す必要はないしやめる必要もない。
遠慮もしなくていい。みんなを巻き込む言葉だと思うんです。
世の中に
* ベジタリアン料理店
* ビーガンコンビニ は増えてほしいけど、そのままではあまり増えないかもしれません。だって「ベジタリアン」「ビーガン」という言葉は普通の人々をひきつけるものではないから。普通の人は自分も関係があるとは気づかないから。
お店を開く側でも「ベジタリアン料理」「ビーガン料理」を名乗るのは客層を限定することになるし勇気がいるでしょう。
でも「植物性料理」「プラントベース」という言葉だったら、ベジタリアン限定ビーガン限定のような印象がなく、普通の人でも「たまには野菜料理を食べようかな」「今日は野菜多めでいこうかな」と思ったときに気軽に入れます。
もちろん
* 野菜好き
* 豆好き
* キノコの好き
* 雑穀好き の人も入れます。
一気に対象者が増え市場も大きくなるように思います。
早くそうなってほしいから。
伝統的なたべものから、いままで想像もしなかった新しいたべものまで、プラントベースフード(植物性料理)の世界はとても広いです。
「植物性料理」「プラントベース」の広がりに期待しています!!