植物性料理研究家うのゆきこです。
インドに菜食の人が多いというのは日本でも比較的よく知られていますが、台湾にも菜食の人が多いというのは日本ではあまり知られていないように思われます。
案外、欧米の人たちのほうが台湾に菜食の人が多いことを知っているようです。
台湾は国民の1割が菜食主義ですが、彼らが食べる食事のことを「素食」といいます。
「素食」というと日本語では「簡素な食事」を意味しますが、台湾の言葉では日本でいう「精進料理」に近い意味になります。
日本でも海外でも昔の菜食料理は体には良さそうだが味気なさそうなものが多かったと思いますが、近年、菜食料理のレベルは大幅にアップし、体にも良く料理としても美味しいものとなっています。
この変化は台湾も同様で、菜食主義でない人の間でも菜食は美味しい料理だ菜食料理に慣れていなくても満足できる料理だと認知されているようです。現在の台湾では一般にも「素食」が普及し、高級レストランから屋台まであちこちで「素食専門店」を見かけるようになりました。
素食のビュッフェ、素食の駅弁、素食のキッチンカーなどもよく見かけます。
その普及ぐあいを見ると「菜食主義者が1割というが本当はもっと多いのではないか」と思ってしまうほど。
私の友人に「現在、日本食が世界中でもてはやされているが、次に来るのは台湾の『素食』だ」と主張している人もいます。
果たしてどうなるか、楽しみですね。